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みなさん、こんにちは。あかね的日本語のあかねです。
みなさんは字を書くのが上手ですか?
私は子供のころ字を書くのが本当に下手でした。
自分の書いた字が本当に汚くて、ちょっとコンプレックスでした。
例えば小学校の授業で先生が話したことをノートにかいて、あとでそのノートをみたとき、自分で自分の字が読めないこともありました。
もちろん時間をかけてゆっくり書けば少しはきれいに書けます。
でも先生が話していることをノートに書くときにそんなにゆっくり書くわけにはいきません。
字がきれいな人がとてもうらやましかったです。
社会人になってからは字を書く機会がとても少なくなりました。
私は日本語の先生になる前は一般企業で働いていました。
仕事をするときはほとんどパソコンを使うので、メモとかサインをするときぐらいしか字を書きませんでした。
でも、絶対に字を書かなければいけないことがありました。
私は前職で秘書(ひしょ)をしていました。前職というのは前の仕事のことです。
秘書の仕事は会社によって全然ちがいます。
私の個人的な経験を話しますね。
秘書の仕事の1つに、上司がお客さんにお祝いをあげるときのご祝儀袋(しゅうぎぶくろ)やお金の準備をする仕事がありました。
ご祝儀袋の写真をスクリプトにはっておきますね。
akanesenseijp.comを見てください。
そしてご祝儀袋に会社や上司の名前を書く仕事がありました。
いつもは社名や上司の名前を書く専門の人にお願いするのですが、偶然その人に頼むことができなくて、私が書かなければいけないときがありました。
「私は本当に字が下手なのですが、それでもよろしいでしょうか」と上司に聞きました。
上司は「大丈夫だよ」と言ってくれました。
しかたなく私は社名と上司の名前を書いて渡しました。
上司は何も言いませんでした。
たぶん本当に下手な字だと思って何も言えなかったんだと思います。
私はまた同じようなことがあったら大変だと思い、その次の週から字をきれいに書く練習をする習い事をはじめました。
ペン習字の教室に通いました。
先生に字をきれいにかくポイントを教えてもらったり、自分でかいた字を先生に直してもらいました。
そして約3か月後、また同じ仕事をする日がきました。
ご祝儀袋に社名と上司の名前を書いて、上司に渡しました。
すると上司は
「これ、誰が書いたの?」と私に言ったので「私が書きました」と答えました。
私は怒られると思いました。
上司は「字を書くのを練習したんだね。すごく上手になってるよ。」と、私が書いた字をほめてくれました。
私はとても驚いて、字を教えてくれた先生に報告しました。
先生は私が3か月前に書いた紙をもってきて、今の字と比較してくれました。
私は自分ではぜんぜん気が付かなかったけど、確かに3か月前に書いた字よりずっときれいでした。
もちろん完璧ではないけど、3か月前に書いた字がひどすぎたので、上達したことがすぐにわかりました。
上司は本当にすばらしいと思います。私は上司に字を習っていると伝えていなかったのに、すぐに気づいてくれました。
本当にうれしかったし、努力してよかったと思いました。
努力は必ず報われるわけではありません。
努力しても認めてもらえないときもあるけど、誰かが自分の努力している姿を見てくれていることもあります。
みなさんは今どんな努力をしていますか?
何か一生懸命していることがありますか?
☆漢字のよみかた
一般企業:いっぱんきぎょう
驚く:おどろく
報われる:むくわれる
努力:どりょく
一生懸命:いっしょうけんめい